【Blender】Freestyle使用メモ②:レンダーレイヤーを分ける
Blenderにも素晴らしいコンポジットノードがありますが、私の場合コンポジットはAfterEffectsで行うのでなるべく要素を分けてレンダリングしています。
color、difuse、shadowなどはレンダーパスで分解できるのでレイヤーを分ける必要ありませんがFreestyleはパスがありません。
残念ながらレンダーパスにFreestyleはありません...
なので、Freestyleだけのレンダーレイヤーを追加します。レイヤー内表示するものは「Freestyle」のみ、またパスはすべて合わせた「combined」のみとします。
これで無事、Freestyleのみを出力できるようになります。
【Blender】Freestyle使用メモ①:ラインにノイズを入れる
「Freestyle」はBlenderに標準搭載されているラインを描画できる機能です。
アニメ業界でよく使われている3dxMaxのプラグイン「Pencil+」みたいなものですね。
こんな感じでカートゥーン調の表現にぴったり...
「Pencil+」並みに使い勝手がよくて(弱点もありますが...)、最近の作品制作で
非常にお世話になっています。細かい設定が色々できて楽しいのですが、今回はその中でも私がよく使う機能をご紹介したいと思います。
■ラインにノイズを入れる
私が最近作っているアニメーション作品ではキャラは3D・背景は2D(手描き風)のスタイルが多く、キャラはなるべく背景に馴染むようラインに手描き感、ランダム感が出るようにしています。
「Freestyle Line Style」欄の項目「Geometry」で「Perline Noise 2D」のモディファイヤを追加します。(下図参照)
レンダリング後の違いは以下の通り、すこしラインにノイズが入っているのが確認できます。モディファイヤ内のパラメーターでは特に「Frequency」と「Amplitude」の値でノイズのスケールと深さを調整しています。
左図が「Perline Noise 2D」なし、右図が「Perline Noise 2D」あり
上記右図、若干ラインにゆらぎが入っているのが確認できるでしょうか。
アニメーションさせる際にフルコマではコマごとにラインが違う揺らぎ方をするのでチラチラして気になりますが3コマ打ちなど枚数を減らした場合すごくいい感じになると個人的には思っています。
こんな感じになります↓ 3コマ打ちどころかそれ以上になってますね...
他のパラメータの調整や、さらにモディファイヤを追加することで様々な表現が可能になります。
FreeStyleは2Dアニメ調の表現を求めて勉強されている方が多く、日本語の解説ページも多い印象です。興味のある方はそちらも参考にされてはいかがでしょうか!
【作品紹介】DESERT AFFAIR
タイトル「DESERT AFFAIR」、4分30秒のアニメーションです。
銀河の片隅で起こるドタバタコメディ。前回の「Horror」同様、キャラクターと一部オブジェクトは3D、背景は基本2Dで作りました。
宇宙船やらモンスターやら、デザイン段階から妄想を膨らませ非常に楽しく作業を行えました。またこの世界観・主人公で他の作品を作ってみたいです!
「horror」同様この作品もBlenderや動画制作のTIPSをこのブログで公開していけたらなと思っています!
【作品紹介】horror
タイトル「horror」、2分30秒のアニメーションです。
短い尺ながら、観るごとに見方が変わるような構造的な作り方を目指しました。
「horror(ホラー)」というタイトルにしていますが、私自身は怖い話は大の苦手でして...文章はともかく映画は一人で見れないような人間なんですが、モノの作り手として怖い話の演出には興味があり、制作自体は非常に楽しみながら進めることができました。
色んな方々の助けや幸運が重なり、CGWORLD様に取り上げていただきメイキング記事を掲載していただきました。取材受けるのは人生初で緊張の連続...。掲載号はもちろん我が家の家宝になりました...(笑)
こちら掲載していただいた「CGWORLD vol.214」とページを増やして転載していただいた特別編集版「アニメCGの現場2017」です。
掲載していただいた以外の部分で何かお役に立てそうなBlenderや動画制作のTIPSなど随時このブログに書いていこうと思っています!
心機一転
こちらのブログで制作メモやCGニュース、気になる映画、ゲームなどお届けしようと思います。よろしくお願いいたします。