マツラボ3D

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【メイキング】DESERT AFFAIR その① 板ポリで岩を作る

今回は拙作「DESERT AFFAIR」で使った板ポリを使った背景制作をご紹介したいと思います。操作はBlenderですが何のソフトでも使える方法です。

本編後半、エアバイクで砂漠を走るシーンの岩は全て板ポリに2D絵を貼ったもので表現しています。下図は最終結果とBlenderのビューポートです。f:id:Tumota:20180204111325p:plainf:id:Tumota:20180204111355p:plain

 ビューポート別アングルでもう1枚。赤線の板ポリが岩になります。f:id:Tumota:20180204112330p:plain

 

 ■板ポリ岩の作り方

まずは岩の2D素材をペイントソフトで描きます。ポイントはひとつの画像に数パターンをまとめて一緒に描くことです(理由は後述します)。アルファ付きのpngで素材を出力します。

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次に作った2D素材をBlenderに持ち込みます。

平面を作成しテクスチャを割り当てます。そしてUV編集画面にて任意の岩にUVを割り当てます。こうすることでたくさんマテリアルを作ることなく岩のバリエーションが増やせ、素材の修正も一括でできるので大変便利です。またリンクコンストレイント「Track To」で常にカメラを向くようにすれば他のシーンでも流用が楽になります。f:id:Tumota:20180204114232p:plain

 

以上の作り方で結果はこの通りとなります。f:id:Tumota:20180204115523p:plain

もちろん岩は3Dではないので「地面スレスレのカメラアングル」以外の使い方をすれば絵の破綻はさけられませんが(カメラを振り回すのもヤバそう...)、使い方次第では3D的な演出が気軽に行える良い方法だと思います。